桜
桜を見に行った
そこには儚くも散る桜達が
桜は何で春にしか咲かないのだろう
そんなことを思いながら桜を一つ摘まむ
なあこれやるよ
友達「え・・・・・いらないよ・・・・・」
記念にとっておけ
友達「記念にって・・・・・」
お前明日から入院だろ
「うん・・・・・」
俺お前が入院してるとき見舞いに行けないからさ
「え?何で?」
海外に転勤なんだよ
「え・・・・・」
「じゃあ私の手術日も来れないっていうの!?」
うん、悪いな
「なんで・・・・・そんな・・・・・」
ただ一つだけお前を勇気づける為に買ってきたものがあるんだ
「そんなのいらない!!!」
「もう帰る・・・・・」
あーあ、帰っちゃったか・・・・・
~手術当日~
「何で来ないなんて・・・・・」
友人の父母「もうあいつのことはほっとけこっちも勘当だ」
友人「そうだよね・・・・・」
(でも、何かしらあったんだよね‥‥何で私あの時帰っちゃったんだろばかばかばか)
手術は成功し
友人は電話をかけた
「ただいま留守にしておりますピーっとなったらお名前とご用件をお伝えください」
友人「電話がつながらない・・・・・」
ピンポーン
家のチャイムが鳴った
友人「はーい」
宅急便です
宅急便を開けると
たくさんの写真が送られていた
友人「どうゆうこと?」
友達のお母さんに電話をかけてみる
友人「あのー・・・・・私がお付き合いしてた・・・・・」
お母さん「貴方と同じ日にね手術日だったの」
友人「え・・・・・」
お母さん「手術は失敗でね、あの子今緊急治療室にいるのよ」
友人「そうだったんですね・・・・・・」
お母さん「起きれる可能性は20%」
友人「あ、あの私帰っちゃったんですけど最後彼が伝えたかったことは何ですか??」
お母さん「私の子ってバカよね、貴方と会うために自分の病気が進行してるのに入院を拒否してたの」
お母さん「それでね、あの子プロポーズとかじゃなくて貴方がもしも血液が足りなくなった時のために
輸血のサインをしてもらおうとしてたんだ」
友人は電話を切った
何でこんな私のために・・・・・何でこんな私のために・・・・・
~4月~
桜が満開の時に
桜を見に行った
友人「あれ、あの人・・・・・・」
友人「待って、待ってください」
友人「あ、人違いでしたすみません」
~~桜の花びらが散った~~